川島 清 展 「水量 ll」
Kiyoshi KAWASHIMA New Works “Quantity of Water ll”

2006年11月6日(月) - 12月2日(土)  ※日曜休廊 10:30-18:30

 川島清は1951年生まれ。‘83年に東京藝術大学大学院美術研究科博士課程を満期退学し、’86-‘88年にはAsian Cultural Councilの助成を受けて渡米。P.S.1プロジェクト(ニューヨーク)に参加しました。’93年にはいわき市立美術館での個展、その後「90年代の日本-13人のアーティストたちの提言」(ローマ市立フォロクローレ美術館、デュッセルドルフ美術館)、「ART-TODAY 2000-3つの回顧から」(セゾン現代美術館)に出品、その他、国内外で作品の発表をしています。川島の彫刻作品は、鉄、鉛、木、銅、ワックス、ガラス、石膏など多岐にわたる素材で、それらが縦横に積み上げられ、構築されて、複雑な時間と記憶が重層されていきます。それらの「空間」と「時間」を鋭く感じさせる独自の世界は日本を代表する彫刻家の一人といえます。その時代と現在の時の流れ、その時にあったものと今あるもの、そして無いもの。物質との取り組み、「見る」ことへの思い。川島は物質本来の存在について問い続けます。近年は銅版画にも取り組み、新たな表現の展開を試みています。

「水量-鉄・桜」1984/2000-2006年 82.5x60.5x161.6cm 鉄、木
 

「水量-沈下棚」 1986/2005-2006年 76x51.5x218cm 鉄、鉛、木、油土、オイル、ニス
撮影:山本糾


「水量-ケヤキ」
2005-2006年 45x41x68.5cm
鉄、鉛、木、油土、ラバー

本展は昨年に続いて彫刻の新作展となります。今回は2003年から発表を続けている「水量シリーズ」の新作彫刻3点が発表されます。樹齢150年を経た桜の木と20数年の間くり返し対峙を続けてきた物質に可能性の質を思考する作家が、その問いとして鉄との関係で発表されます。素材である鉄や鉛、20年にも及ぶ時間を孕んだ桜の木、その圧倒的な存在感、時間と物質の痕跡によって、そこに新しい彫刻空間が生まれ、質を問いかけます。

 
 

川島清展カタログのご案内
本展覧会と昨年の展覧会の出品作を掲載したカタログが出来ました。
ご希望の方はこちらまでお問い合わせください。
humanite@js8.so-net.ne.jp tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306
内容:A4変形サイズ 全36ページ 作品図版B/W 25点 テキスト(前田英樹、川島清)

価格¥1,300 (送料別途¥80)

さらに、11月17日(金)-12月17日(日)にはいわき市立美術館(福島)において3人展「彫刻なるもの-川島清、土谷武、若林奮の作品から」が開催されます。川島はこの展覧会で新作を発表しますが、日本の現代彫刻を代表する3人展は充分に見ごたえのある展覧会になると思います。こちらも併せてご高覧頂けますようご案内申し上げます。

展覧会名 「彫刻なるもの-川島清、土谷武、若林奮の作品から」
会期 11月17日(金)-12月17日(日)  月曜日休館   9:30-17:00
会場 いわき市立美術館  福島県いわき市平字堂根町4-4 tel. 0246-25-1111
詳しくはこちら いわき市美術館のお知らせ

 

----------- 関連情報 -----------

2006年7月 2005年11月 2005年3月  2004年8月  2004年3月  2003年4月

 

■展覧会概要
展覧会名 川島 清 展 「水量ll」
Kiyoshi KAWASHIMA New Works “Quantity of Waterll”
会期 日時 2006/11/6(月)- 12/2(土) 日曜、祝日休廊  10:30-18:30
会場 ギャルリー東京ユマニテ
〒104-0031 東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F
※地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分
問合せ先 ギャルリー東京ユマニテ   tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306
(e-mail) humanite@js8.so-net.ne.jp

■川島清 略歴

1951 福島県生まれ
1983 東京藝術大学大学院美術研究科博士課程満期退学
1986-88 Asian Cultural Councilの助成を受けて渡米
1987 P.S.1プロジェクト(ニューヨーク)
1989, ’90 個展 (現代彫刻センター/東京)
1992, ’01 個展(フジテレビギャラリー/東京)
1993 個展(いわき市立美術館/福島)
1993 「90年の日本-13人のアーティストたちの提言」(ローマ市立フォロクローレ美術館/イタリア、デュッセルドルフ美術館/ドイツ)
  「富山国際現代美術展」富山県立近代美術館
1996 「レクイエム-榎倉康二と33人の作家」(斎藤記念川口現代美術館/埼玉)
2000 「ART-TODAY 2000-3つの回顧から」(セゾン現代美術館/長野)
2003,’04,’05,’06 個展(ギャルリー東京ユマニテ/東京)
2006 「彫刻なるもの-川島清、土谷武、若林奮の作品から」(いわき市立美術館/福島)

 

■参考文献(2003年以降展覧会カタログ)

2003 「川島清-水の否定形」(木下長宏)/
川島清展「熔水-納屋をとほして」ギャルリー東京ユマニテ
2004 「対話 川島清 保坂和志」/
川島清展「Observation・蝕・水量」ギャルリー東京ユマニテ
2005 「水の曖昧さと対象とのつながりについて-川島清の版画作品をめぐって」(高島直之)/ 川島清「新作素描・版画展」ギャルリー東京ユマニテ