林孝彦(b. 1961)は1987年東京藝術大学大学院版画専攻修了後、西武美術館版画大賞展優秀賞、現代日本美術展東京都美術館賞を受賞。国内外を旅し個展を中心に発表していますが、近年は国内に留まらず、アメリカ、ドイツなどでも開催し、今回の個展は通算177回目。当画廊での発表は約5年ぶりの新作展となります。さらに、Tumblr、Instagram、PinterestなどSNSからも作品を発信し、フォロワー数は2万7千人超。今年は東京、和歌山、京都、アメリカオレゴン州ポートランドで個展を予定しています。
林は銅版画作品を中心に発表していますが、並行して手漉き和紙、パーチメント(羊皮紙)と布のコラージュ、インクで描かれたドローイング、ガラス絵、木口木版等も発表しています。精巧な技術に裏打ちされた、スピード感のある力強い曲線とその色調はどこかプリミティブなイメージも感じさせます。
今回の展覧会タイトルは「The Lines」。繊細な繊維をもつ和紙に描いた線、銅板に直接刀で彫り版画として描き出した線、ガラスの裏からスクラッチングで描き出した線など、多様な媒体から描き出される様々な線の色や密度、動きにスポットを当てた作品がご覧頂けます。是非ご高覧下さい。
>> 林孝彦 略歴
〈以前の展覧会〉
林孝彦展 "Time After Time"
Hatching works by HAYASHI Takahiko
(pen drawing, etching, wood engraving)
2014.3.3(月)‐3.15(土)
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「D-13.Jan.2019 The Lines Filled with Life」 2019
和紙にアクリル顔料絵具
Acrylic on paper
42×28cm
「蠢く空」 2018
銅版画/エングレーヴィング
Engraving
30.4×23cm ed. 50
「G-8.Feb.2019」 2019
ガラス絵/エッチンググランド、アクリル絵具
Etching ground, acrylic on glass
15×10.5cm
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