この度、彫刻家岡本敦生の新作展をギャルリー東京ユマニテ、ギャラリー山口(東京)の2
会場同時開催で行います。是非ご高覧頂けますようよろしくお願いいたします。
岡本敦生は1951 年広島生まれ。1977 年多摩美術大学大学院彫刻科を修了後、中原悌二郎賞優秀賞、ヘンリー・ムーア大賞などを受賞しました。その後も国内外の展覧会へ出品、シンポジウムなどにも参加し、2005
年には画家野田裕示とのコラボレーションで「 第21 回現代日本彫刻展」で毎日新聞社賞を受賞するなど日本を代表する彫刻家の一人として精力的に活躍しています。
これまで、岡本は白御影石を素材にして、有機的な作品を発表してきましたが、今回の新作展では石の全体にパンチングメタルのような人工的な穴が開いた状態で、具体的な人体の立像や蹲ったかたちなどが見られるようになりました。
今回は東京での2 年ぶりとなる新作展ですが、京橋(東京)の2つの画廊を会場に、これまでの集大成ともいえる作品と、今までとは違った新しい試みによる新作を発表いたします。
●出品点数(予定)
ギャルリー東京ユマニテ:新シリーズ「LOTUS ROOT」5 点
ギャラリー山口:「LOTUS ROOT」「Turtle Project“Volume of
Lives Vol.1 & Vol.2”」を含む4 点
素材:白御影石、黒御影石、ステンレス、真鍮
●作家によるコメント
先ず最初に、石に意図的に無数の穴を空けます。その後で全体の形を創っていく。
彫刻が、無垢である石を主体物として、そこに形を彫り込むという今までの有り様から、石に開けた 無数の穴(すなわち空洞)の有り様が彫刻の主体的素材となるわけです。素材としての空洞が、石と
いう物質に「憑依」するのです。
通念の中で、物の存在が曖昧になりつつある昨今、石という重くて固く詰まった物質と何もない空洞 との相対的な関係を模索しています。
●岡本敦生 略歴
1951
広島市に生まれる
1977
多摩美術大学大学院彫刻科修了
1989
第2 回朝倉文夫賞受賞
1994
第12 回ヒロシマアートグランド/ヒロシマ国際文化財団美術奨励賞受賞
1996
第27 回中原悌二郎賞優秀賞受賞
1997
第24 回長野市野外彫刻賞受賞
1983
「第3 回ヘンリー・ムーア大賞展【エミリオ・グレコ特別優秀賞】」美ヶ原高原美術館(長野)
1988
「現代美術 動きの表現」 埼玉県立近代美術館(埼玉)
1989
「地・間・余白 - 今日の表現から」埼玉県立近代美術館
「日本の思考・西洋の方法:1980 年代の日本の現代美術」クイーンズランドA.G.(オーストラリア)
1990
「現代彫刻の歩みIII 『1970 年代以降の表現-物質と空間の変容』」 神奈川県立県民ホールギャラリー
「第12 回神戸須磨離宮公園現代彫刻展【土方定一記念賞】」 神戸市須磨離宮公園
1991
「現代日本美術の動勢- 立体造形」 富山県立近代美術館
1992
「他文化との遭遇」 ハンミュンデン(ドイツ)
1995
「クールの時代展」高知県立美術館
1996
'00 '04 「コラボレーション:岡本敦生+野田裕示展」ギャラリー山口, ギャルリーユマニテ東京
「第6 回雨引の里と彫刻展」(第2回 '99 第3回 '01 第4回 '03 第5 回 '06 第6回)茨城県大和村
1997
「コラボレーション:岡本敦生+野田裕示展」愛知県美術館
「開館45 周年記念[I]手の復権 道具と美術」展 神奈川県立近代美術館
1998
「インサイド/アウトサイド-日本現代彫刻の8 人」 新潟県立近代美術館(新潟)
2000
「天野純冶・岡本敦生 - 痕跡 -」 米子市美術館(鳥取)
2002
「東日本-彫刻」 東京ステーションギャラリー(東京)[東京ステーションギャラリー大賞受賞]
2003
「表象都市metamorphosis 広島」 広島旧日銀(広島)
2005
「第21 回現代日本彫刻展」 宇部市常盤公園 コラボレーション岡本敦生+野田裕示による出品作品により毎日新聞社賞受賞
その他国際彫刻シンポジウム、ギャラリー山口で個展 (’83 ’85 ’87 ’89 ’91 ’93 ’95 ’97 ’99 ’00
’03‘06)等、グループ展多数
関連リンク: 2004年4月
2000年7月
お問い合わせは
ギャルリー東京ユマニテ humanite@js8.so-net.ne.jp
tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306