名古屋、東京を中心に活躍する久米亮子。ユマニテでは2年ぶりとなる新作展です。
透明感あふれる色彩とのびやかな画面。久米の作品は植物や果物などをモチーフに描かれていますが、自然界の生命すべてに対する慈しみと愛情に満ち溢れています。今回も100号の大作を中心に10数点を発表します。是非ご高覧下さい。
〈作家コメント〉
今ならどう思うか分からないですが、小学校へ通う道すがら、ある八百屋さんを曲がると細い溝があり、その溝に沿って少しだけ歩くのですが、そこを流れる水がいつも汚くて汚くて、そのころの私には毎日耐え難い時間でした。
一方、帰宅後の楽しみは駄菓子屋さん通い。駄菓子屋さんなのに、地元では何故だかスーパーと呼ばれていたのを覚えています。時々、飴細工職人のおじさんがそこにいて、乳白色の兎や鳥に、和鋏でチョキチョキ形を入れ、そしてシュシュっと面相筆で潔く描かれたブルーコンポーゼとマゼンタの線。それは半透明の宝石のようで、田舎で生まれ育った私には夢の世界そのものでした。
>> 久米亮子 略歴
〈以前の展覧会〉
久米亮子展 KUME Ryoko 「Air ―空―」
2018.9.10(月)‐9.22(土)
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