ギャルリー東京ユマニテが若手作家を紹介する実験的な展覧会「humanité
lab」。今回は岡知代(おか・ともよ)を紹介いたします。
岡は1986年生まれ。現在、金沢美術工芸大学大学院で漆芸を専攻、金沢を中心に活動しています。昨年は東京での初個展を当画廊にて開催、漆を素材に今最も注目される若手作家のひとりです。
漆を鏡面に磨き上げた岡の作品は、水面のように滑らかな表面に有機的な文様が浮かび上がります。よく見ると、文様は二重、三重に描かれ、光の加減によって違う表情を見せます。艶めく漆の黒、箔の金属的なきらめき、さらに透明度の高い漆によって描かれる透明な文様。思わず覗き込みたくなるような世界が広がります。
今回発表される新作は、パネル3枚を組み合わせた幅3.6mの大作です。是非ご高覧いただけますようお願いいたします。
〈作家コメント〉
私は漆の物質感に惹かれ制作を行っている
漆の艶や透過性などの素材としての魅力や
塗り重ね、研ぎ出すなどの技法としての特徴を用い
空気と触れる面、そしてその奥に内包された世界をもつくりだす
それらが重なり合わさることで出来るのが私の考える漆表面である
自然界の目には見えないが存在する細胞や微生物、そして感覚的に感じる奥に蠢く何か
見えそうで見えない
無いようで有る
一見何も無いような世界の微細で感覚的なイメージを、漆の表面を通して追い求めている
>> 岡知代 略歴
〈以前の展覧会情報〉
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