「日々」 2010 シナべニヤ、油彩 153×151×227(h)cm
ギャルリー東京ユマニテが若手作家を紹介する実験的な展覧会「humanité lab」。今回は福井ひとみ（ふくい・ひとみ）を紹介いたします。
福井は昨年、多摩美術大学油画科を卒業。在学中には日豪交流の一環で新潟十日町に滞在し、古民家を会場に発表。さらにオーストラリアのニューカッスル大学においても発表の機会を得ました。
大学では油画科に在籍していた福井ですが、柔らかなシナベニヤとの出会いをきっかけに興味は立体作品へと変化していきました。そして細く繊細な削られたシナベニヤが動物の触覚のように風にそよぎ、おおらかで優雅さも湛えるユニークな作品となりました。
今回が初めての個展となります。およそ2ｍの大作2点のほか小品も展示いたします。会期は1週間と短いですが、この機会をお見逃しなく是非ご高覧下さい。
＜作者コメント＞
生き物を見るのは楽しい。それぞれが異なる時間の中で、独自の方法で勝手に生き、死んでゆく。
その様をじーっと静かに見ていると、相手の生きている世界に吸い込まれ、じんわりと『私』の輪郭がにじんで溶け出していく。
少しの間、私の知っている世界とは違う別の世界を見せてくれるのだ。それは奇妙で心ときめく幸福な体験。頭のすみっこで、ふと思う。もしかすると、本当のことはこっちではなく、そっちの世界の中にひっそりと隠れているのかもしれない。
＜展示内容＞
シナベニヤに油彩、約2ｍの立体作品2点と小品数点
 「日々 - No. 5」 2011 シナベニヤ、油彩 253(H)×170(W)×195(D)cm |
 「日々 - No. 6」 2011 シナベニヤ、油彩 215(H)×145(W)×145(D)cm |
＜展覧会概要＞
humanité
lab vol. 43 福井ひとみ展 FUKUI Hitomi
2011.7.11（月）‐7.16（土） 会期中無休 10:30-18:30