"S. fountain" 2009 蝋原型、ウレタン注型 (ウレタン樹脂、エアーポンプ
液体洗剤、水、シリコンチューブ)
H700×W170×D150㎜(本体のみ)
ギャルリー東京ユマニテが若手作家を紹介する実験的な展覧会「humanité lab」。今回は田中俊之(たなか・としゆき)を紹介いたします。田中は東京造形大学、富山ガラス造形研究所を経て、2009年米国Virginia
Commonwealth Universityにて美術修士課程を修了しました。女子高生の頭から泡が吹き出し続ける作品など、絶えずかたちを変え、そして消えていく泡をもちいた立体作品を発表いたします。是非ご高覧下さい。
<作者コメント>
2007からfountainシリーズを制作しています。当時は家族とアメリカ東部のリッチモンドに住んでいました。この町は南北戦争時代の南軍の首都で今でも当時の建物や風景が残っている所で、アパート近くの公園にはその時代に作られたビクトリア様式の噴水があり、乳児だった息子を連れてよく散歩に行きました。ある晩、台所でミルクをあげる為に熱くなった哺乳瓶を水で冷やしていたその時、急に冷まされたミルクが哺乳瓶の口から勢いよく吹き出したのです。その様子は滑稽でもあり、同時にセクシーにも思えました。この出来事がもとになり"baby
bottle fountain"が生まれ、これが最初のfountainシリーズとなりました。今回は近作の泡をつかったfountainを中心に展示します。
展覧会名になっているbabblingは喃語やせせらぎの音を意味します。
吹き出すもの、喃語のように言葉以前の言葉、せせらぎのように小さくあるが呟き流れつづけている。
<展示内容>
立体3点、平面2~3点
田中俊之
略歴
"Dwarf-tree fountain" 2010
銅、樹脂、陶器、ポンプ、木、洗剤、水、タイマー他
W420×D420×H120㎜