この度、2001年に展覧会をさせて頂いた彫刻家 建畠覚造(タテハタ カクゾウ)氏が2005年度の文化功労者として顕彰されました。長年、日本現代彫刻のパイオニアとして活躍されていらした建畠氏の業績が評価されたこと、大変嬉しく思います。
今回は、建畠氏の顕彰記念として90年代以降の近作の彫刻の他、マケット、ドローイングを展示すると共に、建畠氏を囲む作家たちの展覧会をギャラリー山口とギャルリ-東京ユマニテ(共に東京・京橋)の2会場におきまして開催いたします。
建畠覚造氏は、1950年代より活躍、日本を代表する彫刻家となった現在も86才の現役作家として常に可能性に挑戦、作品展開を試みています。
情緒性や慣れを好まず、論理の欠落を嫌い、重ねた思考に導き出された作品は端正で、不思議さと時にはユーモアを湛ています。作品については空間とのかかわり、スペース感覚を重視し、最新作の「PASSING
ARROW」では 空間性、時間性、移動性を強く追求しています。
●展覧会名:建畠覚造 文化功労者顕彰記念
´闇に漕ぐ舟´石井厚生 建畠覚造 野田裕示 堀浩哉 村井進吾
"夜、沈思する中に浮かんできた、作ることと作らざることとを共に含むような作品の可能性。五人の作家たちによる本展は、闇の中の操船ともいうべきその思考を共有する者の想像上の運動として開催される。"
●会 期:2006年2月13日(月)~2月25日(土)日曜休廊
●時 間:ギャラリー山口 11:00~19:00(最終日17:00まで)
ギャルリ-東京ユマニテ 10:30~19:00(最終日18:30まで)
●会 場:
ギャラリー山口 中央区京橋3-5-3 京栄ビル1F.,B1F tel. & fax 03-3564-6167
銀座線京橋駅2番出口 徒歩2分
ギャルリ-東京ユマニテ 中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F tel. 03-3562-1305
銀座線京橋駅6番出口 徒歩1分
●入場料:無料
●展示内容:
(ギャラリー山口)石井厚生 建畠覚造 野田裕示 堀浩哉 村井進吾 各氏の近作
(ギャルリー東京ユマニテ)建畠覚造90年代以降の近作作彫刻、マケット及びドローイング
●問い合わせ先:
ギャルリー東京ユマニテ tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306 humanite@js8.so-net.ne.jp
建畠覚造
「対話(DIALOGUE)」
h233.5×162×60cm
2001 木、化学粘土、塗装
撮影 : 山本糾
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建畠覚造
「PASSING ARROW(連環)大」
h163×60×48 cm
2005 木、塗装
撮影:末正真礼生 |
●略歴
1919 東京都生まれ
1941 東京美術学校彫刻科卒業(現東京芸術大学)
1950 行動美術協会に彫刻部を設立
1953-55 渡欧、第2回国際芸術家会議に出席(イタリア)
1973 第7回国際美術会議に出席(ブルガリア)/オーストラリア政府の招待で渡豪
1982 個展 和歌山県立近代美術館
1989 抽象彫刻の旗手たち展 福島県立美術館
1996 個展 相生森林美術館(徳島)/素材と形─触角との対話 茨城県近代美術館
2005 現代美術の手法(7)「創造のさなかに」練馬区立美術館
2005年度 文化功労者
ギャラリー山口、ギャルリー東京ユマニテほかで個展、グループ展多数
高村光太郎賞、中原悌二郎賞、芸術選奨文部大臣賞などを受賞
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