絵画、版画、立体作品、インスタレーションと、ジャンルを横断する多彩な作品を発表する山口啓介の、初期銅版画に焦点を当てた展覧会を開催いたします。山口は1962年兵庫県西宮市生まれ。1985年に武蔵野美術大学を卒業。1980年代後半より作品を発表、「方舟」などをモチーフにした大型版画で数々の賞を受賞し注目を集めました。1991年には「リュブリアナ国際版画ビエンナーレ」の招待部門に出品するなど、国際的にも高い評価を得ました。現在は東京と兵庫を拠点に、国内外の個展やグループ展で精力的に発表を続けています。
近年の展覧会に「瀬戸内国際芸術祭2013」(2013、香川)、「山口啓介 原ーききとり 歩く方舟、海を渡る星図、震災後ノート」(2015、いわき市立美術館)、「山口啓介
カナリア」(2015、豊田市美術館)、「後ろむきに前に歩く」(2019、広島市現代美術館)、「2023年度第3期コレクション展」(2024、豊田市美術館)など。
長時間の腐食による太く、濃いエッチングの線が特徴的な山口の版画は、物質的な重みを感じさせる厚いインクや、荒々しいマチエールによって重厚な存在感を放っています。幅2m以上、時に3mを超える作品の数々は、版画の常識を打ち破るスケール感が観る者を圧倒します。銅版画に植物がコラージュされた《Calder
Hall Ship-Enola Gay²》を中心に、1990年前後に発表された山口の大型版画6点を出品いたします。この機会をお見逃しなく、ぜひご高覧ください。
>> 山口啓介
略歴
〈関連企画〉
作家によるギャラリートーク
2025年1月14日(火) 18:00-18:30
ギャルリー東京ユマニテ1階会場にて
〈前回の展覧会〉
常設展|山口啓介 銅版画
Gallery Collection | YAMAGUCHI Keisuke Etchings
2019.6.1(土)‐6.15(土)
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