〈作家コメント〉
同一の社会規範で生きるもの同士は共感覚を生みやすい。
写真とシルクスクリーンという別々のメディアを扱う2人が、「ドローイングラリー」と題する包括的なコミュニケーションツールを通じて、どのような価値形態をかたちづくるのか。
大学という同⼀の組織に属し、同じ版画領域で制作を行なっている私たちふたりは、このラリーを通して、当人らの予想を超えたいくつもの共通項を見出すことができた。
作家間で繰り返されるやりとりを更に鑑賞者に投げかけることで、ドローイングラリーは双方向性だけに縛られない新たな「矢印」を見出せるのではないか。
そうして、作家本人が持つ既存の意味概念から脱すると予見されたとき、私たちはそれをまた掬い取りたいと考えるのである。
主催:多摩美術大学版画研究室
企画:藤木菜々子、三村萌嘉
三村 萌嘉 MIMURA Moeka
2000 |
埼玉県生まれ |
2023 |
多摩美術⼤学絵画学科版画専攻卒業 |
現在 |
多摩美術⼤学⼤学院美術研究科博⼠前期課程絵画専攻版画研究領域1年在籍 |
[展覧会] |
2021 |
「RawとLow」 ギャルリー東京ユマニテbis、東京 |
2022 |
「±10Hz-purinting communication-」 ギャルリ・シェーヌ、東京
「±10Hz-purinting communication-」 MEDIA SHOP gallery、京都
「⽇常の揺らぎ」 BAG-Brillia Art Gallery-、東京
「第47回全国⼤学版画展」 サントミューゼ上⽥市⽴美術館、⻑野 |
2023 |
「多摩美術⼤学卒業制作展・⼤学院修了制作展2023」 多摩美術⼤学⼋王⼦キャンパス、東京
「令和4年第46回東京五美術⼤学連合卒業・修了制作展」 国⽴新美術館、東京
「第25回三井不動産商業マネジメント・オフィース・エクスビション」浜町センタービル、東京 |
[受賞] |
2022 |
「第47回全国⼤学版画展」 優秀賞 |
[パブリックコレクション]
多摩美術⼤学版画研究室収蔵 |
藤⽊ 菜々⼦ FUJIKI Nanako
1999 |
⼤阪府⽣まれ |
2023 |
京都精華⼤学芸術学部造形学科版画専攻卒業 |
現在 |
多摩美術⼤学⼤学院美術研究科博⼠前期課程絵画専攻版画研究領域1年在籍 |
[展覧会] |
2021 |
「VISIONs Ⅰ・Ⅱ」 GALLERY ART POINT、東京 |
2022 |
「ART POINT Selection Ⅰ 2022」 GALLERY ART POINT、東京
「第47回全国⼤学版画展」 サントミューゼ上⽥市⽴美術館、⻑野 |
2023 |
「京都精華⼤学2023 ―卒業・修了制作展―」 京都精華⼤学、京都
「キノプリント 2023」ギャラリーヒルゲート、京都
「A-LAB Artist Gate '23」A-LAB、兵庫 |
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三村萌嘉
「濡れたシャツが肌に張り付いたように」
2023
Inkjet print
81.0×112.0cm
藤⽊菜々⼦
「the past is just now -frame-」
2023
Silk screen、acrylic resin
45.0×80.0cm
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