岩絵の具と墨を丁寧に積み重ね、丹念に画面を作り上げる小松崎の絵画には、静かにたたずむ鳥や地面をついばんでいるような鳥など、様々な様子の鳥が描かれています。鳥の形に生きる事の不思議を感じ、人間とは違いあまり余計なことを考える事のなさそうな表情に惹かれる、と小松崎は言います。
そぎ落とされたフォルムで描かれた鳥に混ざって、図形のように直線で構成された鳥が描かれることもあります。描く中で鳥の形が膨らんだり縮んだりする感覚があると小松崎は言いますが、その変化を受け入れる事で、描き手の意図しない形が生まれてくるのかもしれません。どこか空想と現実が入り混じったような空気に包まれていますが、じっと見つめていると、この鳥たちをいつかどこかで見た事があるような感覚がもたらされます。
昨年のギャルリー東京ユマニテでの個展に続き3回目となる本展では、鳥をモチーフとした100号の大作を中心に10数点展示いたします。
〈作家コメント〉
鳥を描いていると、画面上の形が、膨らんだり縮んだりする感覚を持つことがある。その変化は鳥の動きに応じてなのかしれないし、空想によるものなのかもしれない。また、あるときは、直線的であったり曲線的であったり、あるいは丸々と太ってくることもある。ただ、こうして描いた鳥たちは、それぞれ違いはあるものの、どこか無表情なところがある気がする。
>> 小松崎晃
略歴
〈以前の展覧会〉
画廊からの発言 新世代への視点2017
小松崎晃展 KOMATSUZAKI Akira
2017.7.24(月)‐8.5(土)
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