世代、版画技法も異なる3人の作家による版画展を開催いたします。今回はそれぞれに初期の秀作を中心に展示します。
お見逃しなく是非ご高覧下さい。
一原 有徳(いちはら・ありのり)
(1910-2010)
北海道小樽を拠点に1950年代後半より本格的に制作を始め、一貫してモノタイプと実験的な金属凹版による表現を探求。国内外で高い評価を得ています。銅、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属の表面を叩き、腐蝕させた版で、従来の版画作品に新しい表現を確立。近年では2014年に神奈川県立近代美術館鎌倉で個展が開催されました。今回は1977年発表の作品を約10点展示します。
柿崎 兆(かきざき・きざし)
(1953-)
多摩美術大学油画科卒業。1984年日本版画協会展、山口源新人賞受賞。素朴な色彩構成、木版画独特の作品で人気のある柿崎。1990年代の作品約10点を展示。
重野 克明(しげの・かつあき)
(1975-)
東京藝術大学絵画科油画専攻卒業。2003年同大学院美術研究科版画専攻修了。その後銅版画を中心に油彩、水彩ドローイング、絹本など多彩な技法で発表。精力的に個展を開催し若手でも注目される作家の一人。今回は重野作品の原点ともいうべき2000年代の銅版画10数点を展示。
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