ギャルリー東京ユマニテが若手作家を紹介する実験的な展覧会humanité lab。今回は多摩美術大学3年在籍の鵜沼聡美(うぬま・さとみ)を紹介します。
サーカスの遊園地に歪んだ風景。後姿のクマは喘ぎ、何かを叫んでいるようです。楽しく美しい風景と、相反する歪み異様な感情のうねりが同居している画面。それは、日々を生きる私たちが抱える感情そのものではないでしょうか。ストレートに描かれた画面構成と厚みのある色彩には思わず引き込まれる心地よさを感じます。学外での発表が初めての今回。是非ご高覧下さい。
<作家コメント>
毒々しいが鮮やかな色彩、淀むように絡むように変容する曲線たち。それらに突き動かされるように油画を描いています。
私が提示する場は、誰もが心の奥底に持っているはずのどこかの異国。深い記憶。捉えきれない空気感。感情のひしめきあい。見たい世界。見たくもない世界。
ただ異様なだけではなく、同時に楽しさや美しさも描こうとするのは、人間の複雑な心の在りようを表現したいのかもしれません。
鵜沼 聡美 UNUMA Satomi
1987 |
神奈川県生まれ |
現在 |
多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻3年在籍 |
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