近藤竜男は1933 年東京生まれ。東京芸術大学を卒業後、5 年ほど国内で活動したのち1961
年に渡米。2001年に帰国して日本に再定住するまでの40 年間、ニューヨークを拠点に制作活動を行ってきました。その間、最先端のアメリカ美術をアーティストとして目撃し続け、その記録をニューヨーク通信として、当時の美術雑誌等に掲載されていたのも記憶にあるところです。
近藤が渡米した‘60 年代当時のアメリカは、抽象表現主義が全盛でしたが、近藤はその流れとは一線を画し、明快な原色を多用し、独立した複数の色調を組み合わせたミニマルアートへの類似が見られる作品が代表的なものでした。その後も、近藤は一貫して緊張感のあるクールな印象の作品を発表してきました。
今回の展覧会は、2001 年帰国後、その翌年に開催された練馬区立美術館での大規模な回顧展以来の新作展となります。
直線を多用し、限られた色調で計算つくされた冷静なまでの画面構成から一転。今回の新作は、自由な筆跡から生まれた緩やかな曲線を主軸に、画面いっぱいに広がる作品へと変化してきました。
現在も尚、精力的に制作を続ける近藤竜男の新作展。
是非ご高覧下さい。
展示内容
新作油彩150 号~80 号8 点を中心に、その他小品、ドローイングなど計20 数点の予定
● 近藤竜男 Tatsuo KONDO
1933
東京生まれ
1955
東京芸術大学油絵科卒業
1956-61
「読売アンデパンダン展」出品
1956-59
個展 サトウ画廊(東京)
1957-60
個展 村松画廊(東京)
1961
渡米 ニュースクール、アート・ステューデンツ・リーグ、
ブルックリン美術館附属美術学校にて学ぶ
1963
エミリー・ロウ・コンペで受賞
1963-69
頃まで イサム・ノグチのアシスタントを務める
1964
個展 日本橋画廊(ニューヨーク)
1965
「在外日本作家展ヨーロッパとアメリカ」東京国立近代美術館
1967
「新人作家・その作品」マーサ・ジャクソン画廊(ニューヨーク)
1971
「コンテンポラリー・ジャパニーズ・アート(第5 回ジャパン・アー
トフェスティバル)」グッケンハイム美術館
1973-74
「アメリカの日本作家」京都国立近代美術館、
東京国立近代美術館
1974
個展 南画廊(東京)
1979
「70 年代美術の展望」アルドリッチ近代美術館
1982、87
個展 東京画廊、ギャルリーユマニテ(名古屋)、
スズカワ画廊(広島)」
1982
「近代日本の美術・1945 年以後」東京国立近代美術館
1987
「ねりまの美術 ’87」練馬区立美術館
1991、93
個展 東京画廊
1997
「近藤竜男が見たニューヨークアートシーン」広島市現代美術館
2001
帰国
2002
「ニューヨク⇔東京 1955~2001」練馬区立美術館
パブリックコレクション
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