流 麻二果（ながれまにか）は1975 年大阪生まれ。女子美術大学絵画科を卒業後、その翌年から画廊で個展を開催し、好評を得るなど頭角を現しました。2000,2006
年には若手作家の登竜門である「ＶＯＣＡ」に出品。2002 年からは、文化庁新進芸術家在外研修員、ポーラ美術財団などの助成を受けニューヨークを拠点に、アメリカやトルコで作品を発表。また、海外では、地域の人々と身の回りにある布や糸を使ってのワークショップ、ファッションデザイナーとのコラボレーションなど活動の幅を広げています。近年はニューヨークと東京で制作をし、毎年、個展やグループ展で新作の発表を続けるなど、若手作家の中では常に注目される作家の一人です。
作品は一見、風景画か、抽象画のような印象ですが、その画面にはわずかに人が存在したであろう気配が感じられます。
流は “見ず知らずの他人が、どんな生活を送っているのか無性に知りたくなる習癖が私にはある。”と言います。
彼女の興味は、淡々と日常生活を送る何気ない人々、直接に関わることがない人たちの人生や暮らしであり、絵画がそれらを垣間見るための手がかりとなっていましたが、画面の中に存在する人たち（女性たち）は淡々と日々制作を続ける彼女自身なのかもしれません。
今回の新作展のタイトルは『融景』。流は、”前回の個展に発表された作品が人間観察への糸口だとすると、今回はさらに進んで、その先への想像や、現実の歪みが混じり合って咀嚼されていく過程の絵画”と話します。
それらの作品は、僅かに見える人体のフォルムや、微かに残る人々の匂いが愛おしいものとして、芳醇な色彩と透明感あふれる画面となって現れてきます。
今回の新作展では100号大の大作を中心に油彩が約20点、その他に、紙に毛糸を編みこんでコラージュしたドローイングやインスタレーションなどを展示いたします。ギャルリー東京ユマニテでは3年ぶりの新作展となる今回、静かながらも着実に進化し続ける流麻二果の新作を是非ご高覧ください。
流 麻二果 NAGARE Manika
1975 大阪生まれ
1997 女子美術大学芸術学部油画科洋画専攻卒業
2001 トーキョーワンダーウォール審査員長賞受賞
2002 文化庁新進芸術家在外研修員（NY 滞在）
2004 ポーラ美術振興財団在外研修員（NY、トルコ滞在）
個展
1998,’02,’04 江戸堀画廊（大阪）
1999, ‘05 伽藍洞画廊（名古屋）
1999 佐野画廊（香川） / 三越高松店（香川）
2000 トーキョーワンダーウォール（東京都庁）
2001 ノバオーシマショールーム（東京）
トーキョーワンダーサイト（東京）
2002, ’05 ギャルリー東京ユマニテ（東京）
2003 Newhouse Center for Contemporary Art, NY
2005 The Art Fiend Foundation, NY/
コジャエリ県立美術館（トルコ）
主なグループ展
2000, ‘06「VOCA」上野の森美術館（東京）
2002 「心のパンプロジェクト」 イズﾐット市美術館（トルコ）から5 都市巡回
2003 “The Arts of Recovery” Newhouse Center for Contemporary Art,
South Beach Psychiatric Center, NY
2005 “Project Diversity” RONGIO Gallery, NY
2006 「POLA 新鋭展 流麻二果×仙谷朋子」ポーラミュージアムアネックス（東京）
2007 “LOVE? LETTER” アサヒビール大山崎山荘美術館（京都）
2007 “land[e]scape” Onishi Gallery, NY
2008 ｢ソレカラ｣女子美ガレリアニケ（東京）
2008 「損保ジャパン美術財団選抜奨励展」損保ジャパン東郷青児美術館（東京）
2005
個展／流麻二果 official
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