京橋界隈アートフェスタ2007 岡田ムツミ展
2007/7/2(月)- 7/14(土) 日曜休廊 10:30-18:30

 岡田ムツミは1953年、長野県生まれ。女子美術短期大学卒業後、’85年に旧西ドイツに渡り、ケルン美術大学、パリ・ボザールで絵画を学びました。現在は、ドイツ・ケルンを制作の拠点として、発表を続けています。本展は、ギャルリー東京ユマニテにて5年ぶりの新作展となります。

岡田の作品は、カンバス上に単色の地塗りがされ、その上に平行なラインや幅の違うストライプが描かれています。一見、ストイックでシンプルな作品のように見えますが、その整理された画面からは、実に饒舌で、芳醇な香りが漂ってきます。さらに、前回発表の作品は、自然の風景をモチーフにしていましたが、近年は「心の風景」とも言うべき、人の外観から内面的な感情を表すべく作品に変化しました。

日本から20年も離れて制作してきた彼女の作品には、私たちが日々の生活で忘れかけてきた、人間が本来持っている全ての感覚を呼び覚ます、静謐な瞑想性が漂っているといえるでしょう。今回は、新作約20点を展示いたします。尚、本展は、京橋界隈の画廊32件が開催する「京橋界隈アートフェスタ2007」参加の展覧会です。この機会に是非、ご高覧下さい。

--- 作品紹介 ---

「夕焼けの霧氷」oil on canvas 60x80cm
 

「ゼービュル(エミールノルデの里)の光の中で」
2005 oil on canvas 125x150cm

「横たわる」 2006 oil on canvas 40x40cm

「海」 2007 oil on canvas 25x40cm


「水」oil on canvas 25x50cm

作家からのコメント
水平線の構造が顕著な絵画作品を発表した、2002年のギャルリー東京ユマニテでの個展以降も私は画面の中での水平線をそしてその意味を心で浮き彫りにしながら制作してきました。しかし今回は内容的に自然ばかりではなく、モチーフとして人の動作も表現したものも観ていただきます。この制作を通して私は、この水平の線が具体的に人の外観と言うよりはむしろ、内面的な意志や感情の力、もしくは心のエネルギーと言える事が判然としてきました。
私たちは誰か人を前にすると、当然ながら、その人の姿形だけでなく、仕草や姿勢からそのときの彼らの感情を感得し、さらにその人の性格を推量しています。水平によって、心の風景とでも呼べるものを発表したいと思います。こんな風に様々な水平の風景を御覧頂こうと思っています。

関連リンク: 岡田ムツミ展 2002年

■展覧会概要
展覧会名 京橋界隈アートフェスタ2007 岡田ムツミ展
会期 日時 2007/7/2(月)- 7/14(土) 日曜休廊 10:30-18:30
会場 ギャルリー東京ユマニテ
〒104-0031 東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F
※地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分
問合せ先 ギャルリー東京ユマニテ   tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306
(e-mail) humanite@js8.so-net.ne.jp
岡田ムツミ略歴
1953 長野県生まれ
1973 女子美術短期大学卒業
1985-93 ケルン美術大学在籍(絵画専攻)
1989-90 エコール・シューペリヨール・デ・ボザール(フランス国立美術学校)留学
1992 ケルン美術大学にてマイスター・シューラー号取得
1996 芸術企画「プラハ三態」(文学領域から多和田葉子氏、写真部門からジャネット・吉井-ビュン
ガー氏)にてプラハに滞在
2001 文化交流企画「ケルン・京都 - 寺院と教会」に参加
2003 アーティスト・イン・レジデンス・プログラムの支援で京都に短期滞在、建仁寺にて企画展発表
主要な展覧会
1993 個展 信州新町美術館(長野)
1994 個展 アーティストハウス・シュパイアー(ドイツ)
1995-96 グループ展 日本文化会館(ケルン・ドイツ・)
1996 個展 バト・ラボアール(パリ・フランス)
個展 クンストラウム・ウルズラ・モック(ブレーメン・ドイツ)
1999 グループ展 ヴェーザーエムスホール「日本展」(オルデンブルク・ドイツ)
2000, 02 個展 ギャラリーフォールムリンデンタール(ケルン・ドイツ)
2002, 07 個展 ギャルリー東京ユマニテ(東京)
2003, 05 個展 クンストラウム21(ケルン・ドイツ)
グループ展 建仁寺大書院(京都)
2006 個展 エーレンフェルト区役所ギャラリー(ケルン・ドイツ)
2007 個展 ギャラリーシュトラッケ(ケルン・ドイツ)
グループ展 デンデロフ修道院(ベルギー)