humanité lab vol. 18 伊藤一洋 展
“LIQUID GOLDEN BABIES”
2007. 6. 18 ~ 6. 23

 ギャルリー東京ユマニテの若手作家を紹介する「humanité lab」 企画。今回はその18回目としてを紹介いたします。
伊藤一洋は1972年 福岡県生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科で金属の鋳造を学びました。鋳造は本来、鋳型(いがた)に流し込んで作られるものですが、伊藤は、その型にたどり着くまでに通る道に偶然に生まれる形を削りだして、新たな作品へと変化させていきます。作品の表面は、ブロンズ特有の磨き上げられた金色と焼き焦がれた漆黒、そしてまるで生き物のようでもある、有機的で不思議な形に興味がそそられていきます。
今回は、新作8点を展示いたします。東京では2年振りとなる今回の新作展。会期は1週間と短いですが、どうぞお見逃しなく、この機会に是非ご高覧ください。

「Liquid Golden Baby no.12 -イカルスの心臓-」
2005 ブロンズ 46(h) x 40 x 15 cm

「Liquid Golden Baby no.4 -Vincent-」
2005-’06 ブロンズ  33(h) x 30 x 50 cm

作家からのコメント
「世界以前」に失ったあの肉体を取り戻すため / 「世界以降」として今生まれ直す
太陽は落下し砕けて涙に変身 / 渇いた土地に滲んで消えた / 「愛の種子」は土くれの中でその涙を呼んで / 待つ身に湿りと翼の萌芽を震わせる / そしてまだ見ぬ自身の手のひらで / 光を掬えと空を向く / 触覚さえも知らぬまま
そう / 輝く爪は生えているのに
「世界以前」に失ったあの肉体を取り戻すため / 「世界以降」として今生まれ直す
ひび割れた荒野で / 剃刀の風の中で / 魂と物質と精霊とすべてを飲み込み / 太陽の欠片を掻き集め接吻し / 地球をぶら下げる / そして黄金の糞を捻り出し / 漆黒の血管を盛り上げて / この子らは「彫刻」として歌う
そう / とある「兆し」を待ちながら

■展覧会概要
展覧会名 humanité lab vol.18 伊藤一洋展 “LIQUID GOLDEN BABIES”
会期 日時 2007. 6. 18 ~ 6. 23 会期中無休 10:30-18:30
会場 ギャルリー東京ユマニテ
〒104-0031 東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F
※地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分
問合せ先 ギャルリー東京ユマニテ   tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306
(e-mail) humanite@js8.so-net.ne.jp
伊藤一洋歴
1972年 福岡県生まれ
1997年 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業
1999年から 田中画廊(東京)、なびす画廊(東京)、to.ko.po.la(福岡)などで個展とグループ展