humanité lab vol.17 富田 菜摘 展 “GALAPAGO”
2007. 6. 11 ~ 6. 16 ギャルリー東京ユマニテ
ギャルリー東京ユマニテでは、2004年夏、現在のスペースに移転したのを機会に、よりたくさんの若いアーティストに作品の発表をして頂くことを目的として、新たに「humanité
lab」の企画を始め、昨年までに13人の方々を紹介してきました。今年もこの企画で発表するのは、殆どが学部生、大学院生などで、外部での個展が初めての方もいらっしゃいます。作品の完成度はまだまだかもしれませんが、今後の活躍が大いに期待できる若きアーティストたちです。
昨年は、その中で、vol.1の北村奈津子(個展時多摩美術大3年)、vol.4の太田麻里(同じく4年)が、メインのスペースで個展を行い、たくさんの来場を頂き、また多くのメディアに取り上げられ好評を頂きました。さらに昨年開催した時松はるなは、展覧会後、東京オペラシティアートギャラリーコレクション展への出品など、本企画での若きアーティストが次々と新しいステップへと育ってきています。
今回は本企画の17回目として富田 菜摘を紹介いたします。富田は1986年東京生まれ。現在、多摩美術大学油画科3年に在籍しています。富田は、粗大ゴミ捨て場が何より大好きで、時間があるとつい行ってしまうと言います。そこには自転車や電子機器などの金属廃材、まだ使えそうな家具や事務機器が無造作に捨ててあり、普段は自分の空間にさえ置いておきたくない物を廃棄する場所であるのに、富田にとってそこは宝の山なのです。富田は一度その使命を果たし終えた金属廃材たちをバラバラに分解し、再度、縦横に合体させ、組み立てて、新たな命を宿した生き物へと作り変えていきます。富田の手によるこれらの生き物たちは、無骨な廃材から生まれ変わって、何ともキュートで愛らしい表情のカメやザリガニに姿を変えていきます。
左:「遊亀」 90x60x60cm 右:「蔵之介」120x70x65cm 共に金属廃材
富田の作るこれらの立体作品は、大きいもので約2m、中には椅子のキャスターをそのまま仕込んだものもあり、大人も優にその上に跨いで乗ることもできるようになっています。今回の展示では、カメの作品を中心に、様々なサイズの作品が合計10点ほど出品されます。作品には実際に乗っていただくこともできます。
本展が初めての個展です。バイタリティーあふれる富田が作り出す、愛おしいものたち。会期は1週間と短いですが、この機会をお見逃しなく、どうぞ是非ご高覧下さい。
作家からのコメント
自然の中の動物を、街で拾い集めた廃品でつくっている。作品を、『鑑賞』するのではなく、『体感』してもらいたい。実際に触れて、乗って、楽しんでほしい。作品と見る人の距離を縮めたい。
展覧会名 | humanité lab vol.17 富田菜摘展 “GALAPAGO” |
会期 日時 | 2007. 6. 11 ~ 6. 16 会期中無休 10:30-18:30 |
会場 | ギャルリー東京ユマニテ 〒104-0031 東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F ※地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分 |
問合せ先 | ギャルリー東京ユマニテ tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306 (e-mail) humanite@js8.so-net.ne.jp |
1986 個展 主なグループ展 その他 パブリックコレクション 浜田市世界こども美術館、島根 参考文献
|