ギャルリー東京ユマニテでは一昨年から若手作家を紹介する「humanité lab」の企画を立ち上げ、現在まで11名の学部生、院生などのアーティストに実験的な発表の場として、作品の展示を行なってきました。
今回、展覧会を行なう「北村奈津子」は一昨年、その企画の第一回展として個展を行ない、その独特の作品にたくさんの反響を頂きました。今回は2回目の新作個展となります。詳しくはこちら
北村奈津子は1982年宮城県生まれ。多摩美術大学油画科3年在学中の一昨年、ギャルリー東京ユマニテで初めての個展を開催。そして、今春、大学を卒業し、現在は東京を拠点に制作を続けています。
一昨年の初個展では、「退職したら牧場を営むのが夢の男とその部屋」と題し、石粉粘土に着色した体長40cmほどの牛が50頭、手のひらサイズの山羊が数10頭でギャラリー空間を埋め尽くしました。
一見、愛くるしいぬいぐるみのような牛たちは、よく見ると実際にはあり得ない格好をしていたり、人間のような表情を見せ、哀愁が漂っているようでもあります。北村は、何気なく潜む日常の不思議に向き合ってまっすぐに延々と作品を作り続けます。
今回のテーマはアスパラガス。疑問を持ってしまったら最後、納得するまで作品を量産していく北村のアスパラガスは120本を超えて、画廊空間にアスパラの森が出現します。
今回が2回目の個展になります。高さ30cm~90cmの立体の他、小品も展示いたします。この機会に北村奈津子の不思議な造形世界を是非ご高覧下さい。
また、同時期開催で、同じくhumanité lab 企画で昨年、初個展を行なった「太田麻里」も2回目の個展を開催いたします。どうぞ併せてご高覧賜りますようよろしくお願い申し上げます。
■作家からのコメント
スーパーでアスパラガスを見ていてた。アスパラガスについて何も知らないことに気づいた。
どんな風に生えているのか、どこに生えているのか。
私は勝手に頭の中にアスパラガス畑をでっち上げ、想像し、創造してみた。
八百屋やスーパーにアスパラガスがあるのはあたり前の事かもしれない。ただ、不思議も、驚きも、この日常(あたり前)にひそんでいるのだと思える。すべては、日常の延長にあるのだと。
展覧会名 | 北村奈津子展 “Agri-house” アスパラガスの場合 |
会期 日時 | 2006年7月24日(月)-8月5日(土) 日曜日休廊 10:30-19:00 |
会場 | ギャルリー東京ユマニテ 〒104-0031 東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F ※地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分 |
展示内容 | 高さ30cm~90cmの立体作品の他、小品の展示 |
問合せ先 | ギャルリー東京ユマニテ tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306 (e-mail) humanite@js8.so-net.ne.jp |
■参考作品
石粉粘土、アクリルガッシュ
(前回発表作品)
■北村奈津子 略歴
1982 | 宮城県生まれ |
2006 | 多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業 |
2005 | humanité lab vol. 1 北村奈津子展 / ギャルリー東京ユマニテ、東京 |
2004、06 | 験展 ギャラリー風、東京 |
2006 | 食器棚 すどう美術館、東京 |