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「半分の水」1999 黒御影石、水 120x120x67(h)cm
「第三回雨引きの里と彫刻展」出品
手前から
SOLID 2000-2 H102x62x62cm
SOLID 2000-1 H102x140x140cm
SOLID 2000-3 H102x27x27cm
全て黒御影石
1952 大分県生まれ
1976 多摩美術大学美術学部彫刻科卒業
1978 同大学院美術研究科修了
その後、ギャラリー山口(東京)、愛宕山画廊(東京)等で個展。国内外のグループ展に出品するなど精力的に制作を続ける。また、作家が中心となって企画する「雨引きの里と彫刻展」(茨城)には第一回の'96から参加し、展覧会の中心的役割を果たしている。村井進吾は一貫して、石の彫刻を制作し、その中でも近年は黒御影石を素材とした作品を発表しています。
彼の作品は、一見、石を掘削しただけのような簡潔きわまりない形状をしていますが、よく見ると所々にその内部に思いを馳せる繋がりがいくつも見られます。表面の鋭利な石塊はいくつかに分割され再度組み立てられていたり、外からは見えないところにある仕業が施されたり、内部への想像をかき立てます。
先般の「雨引きの里と彫刻展」に出品された作品は、作家自身が展示場所を見つけ出すところから制作が始まりました。石の村である茨城県大和村(雨引きの里)に十数年前からアトリエを構えて制作している彼が、作品が留まるべき場所を選んで制作する。実際に作品を設置して数ヶ月間、その風景と作品の様は刻々と変わりました。
彼自身も作品とその風景が解け合うことで様々な発見があったようです。
彼の作品は一つの石塊作品ではなく、その空間に新しい発見を促すプロパーのような存在といえるでしょう。
今回、当画廊では初めての個展となり、この画廊空間が彼の作品によってどのように変化するのかとても楽しみな展覧会となるでしょう。