humanité lab vol.27 詫摩昭人展 「逃走の線」 TAKUMA Akihito
2009. 2/9 (月)- 2/21 (土) 日曜・祝日休廊 10:30-18:30

ギャルリー東京ユマニテの「ユマニテラボシリーズ」。今回は詫摩昭人を紹介いたします。

詫摩は1966 年、熊本県生まれ。93 年 滋賀大学大学院(美術教育)修了後、約1年間、シルクロ・デ・ベラス・アルテス(マドリッド、スペイン)で学びました。その後、関西を中心に活動を続けていましたが、2006 年からは拠点を神奈川に移し、今回の展覧会が東京での初個展となります。
90年代初めの作品はコンセプチュアルなものでしたが、その後滞在したスペインでの経験を経て、日本の風土に合った作品を模索した後、04 年から現在に至る「逃走の線シリーズ」の制作を始めました。05 年には「阪神大震災復興10 周年記念国際公募展兵庫国際絵画コンペティション」で優秀賞を受賞。地平線を含む広大な風景をモノトーンで描き、絵の具が乾く前に、立て向きに線を入れるという独自の手法で幻想的な風景を生み出しています。
今回の新作展は、近年描き続けている「逃走の線シリーズ」で3mの大作2 点を中心に、その他、中小品計10 数点を展示いたします。今回が東京での初個展となります。着実に制作を続ける詫摩昭人の新作を是非ご高覧下さい。

■作家コメント
1年間のヨーロッパ滞在から、日本にあった油彩はないものかということで、油絵の具の乾きにくい特性に注目。絵の具が乾く前に、横幅2m以上の刷毛を上から下に走らせ一気に仕上げています。イメージは、あえてどこまでも地平線の続く遠近法の整った広大な風景や都市の風景を選んでいます。遠近法の整った風景は秩序を感じさせます。私は、この作品で、秩序を守りながらもそこに留まることなく、生き生きとした前向きで自由なエネルギーが解き放たれた瞬間、秩序は大切だがそれだけに留まらないエネルギーを表現できればと願っています。

■展示内容 油彩、キャンバス 3m 大の大作2点、その他、中小品計10 数点の展示

■詫摩昭人 略歴 (オフィシャルサイト http://www.biwa.ne.jp/̃sanapi/taku.html)
1966 熊本県に生まれる 1993 滋賀大学大学院教育学研究科美術教育修了
1993-94 渡欧、シルクロ・デ・ベラスアルテス留学(マドリッド、スペイン)
展覧会歴
1992-2008 立体ギャラリー射手座(京都)、
信濃橋画廊(大阪)などで個展
その他の主な展示
1996 九州美術の現況展 都城市立美術館
1997 自宅を用いての展覧会 滋賀県草津市の自宅
1999 ワークショップ 福井市美術館(-08 まで07 を除く毎年)
2001-05 種を蒔くプロジェクト参加、滋賀・京都
2004 日常性と非日常性 比良美術館、滋賀
2005 震災復興10 周年記念国際公募展兵庫国際絵画
コンペティション 兵庫県立美術館 優秀賞(2席)受賞
2006 第4 回池田満寿夫記念芸術賞 洋協アートホール、東京/大阪府立現代美術センター、大阪
2007, 08 百花繚乱 兵庫県立美術館ギャラリー

お問い合わせは  ギャルリー東京ユマニテ humanite@js8.so-net.ne.jp
tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306


「逃走の線」 2008 油彩、キャンバス 162x650cm


「逃走の線」 2004 油彩、キャンバス 210x480cm
(兵庫県立美術館蔵)

EXHIBITION

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