加藤清美展「心象標本」
2007/7/2(月)- 7/14(土) 日曜休廊 10:30-18:30

 加藤清美は1931年、東京生まれ。戦後の日本銅版画家を代表する駒井哲郎に師事し、60年代から「東京国際版画ビエンナーレ」「春陽会」などで版画作品を発表し、80年代からは油彩画も制作。ギャルリー東京ユマニテでは、80年代から銅版画の個展を開催してきました。


「無題」2007 木、石膏、ガラス他

加藤の作品は、一種の舞台装置を思わせる画面から始まります。舞台にいる向こう側の世界と、それを眺めるこちら側の世界。
不思議に向こう側から差し出された手や、伏目がちな女性の優しい表情、何も映し出されることのない鏡。それらは、私たちの日常からは遠くかけ離れたものではなく、ふと振り返った時に、もしかしたら見えてしまう幻覚のような世界なのかもしれません。その繊細で静謐な作品は、今まで多くのファンを魅了してきました。
今回、加藤が発表する作品は、高さ40cmほどのBOXアートの作品が約10点です。平面作品でも見られた、静けさと慈愛に満ちたものたちが、3次元の箱に収められ、新たな世界へと広がっています。


「出現 I」1981 油彩、キャンバス 40.9 x 31.8cm (写真: 斉藤新)

■展覧会概要
展覧会名 加藤清美展「心象標本」 
会期 日時 2007/7/2(月)- 7/14(土) 日曜休廊 10:30-18:30
会場 ギャルリー東京ユマニテ
〒104-0031 東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F
※地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分
問合せ先 ギャルリー東京ユマニテ   tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306
(e-mail) humanite@js8.so-net.ne.jp
加藤清美略歴
1931 東京生まれ
1958 日本大学演劇科中退
1960 春陽会展にて春陽会賞受賞(’77年同会を退会)
1986 日本版画協会理事
主な個展(1990年以降)
1993 「初期銅版画を中心に」ギャルリーユマニテ東京
1996 「新作・近作銅版画」ギャラリー池田美術(東京)
2003 「加藤清美展- 新作銅版画による」ギャラリー池田美術
主なグループ展
1990-98 「世田谷美術展」世田谷美術館(東京)
1996 「開館10周年記念特別展-世田谷の美術」世田谷美術館
1999 「メディテーション-真昼の瞑想」栃木県立美術館
2007 「収蔵品展023こことそこの間」東京オペラシティアートギャラリー
パブリックコレクション
東京国立近代美術館 世田谷美術館 栃木県立美術館 東京オペラシティアートギャラリー