西島 直紀 展 シーリングワックスと記憶の実

2007/ 2/ 13 (火) - 3/ 3 (土) 日曜日休廊 10:30-18:30

 西島 直紀は1951年、富山県生まれ。東京造形大学卒業後、東京を制作の拠点として国内外の美術館や画廊で定期的に作品の発表を続けています。
西島は近年、ぶどうやアカンサスの葉をモチーフに、紫や濃紺、シルバーグレーなどの色彩がいくつもの層となって重なり合った抽象的な作品を発表してきました。西島の作品は画面上にいくつかの層を重ねることによって近遠景に浮遊感を持たせ、それぞれのイメージが独立し、かつ双方が交差する深みのある画面になっていました。西島にとってこの幾つもの重なり合う層は、イメージを明確にする手段の一つなのです。

「ブドウ園」2006 油彩,ワックス,キャンバス 162.1x162.1cm

今回の新作は今までの抽象的な画面から一転して、日常の具体的な風景を丁寧に描き上げました。今回の具象的なモチーフを制作するきっかけになったのが、20数年前に訪れた避暑地の山荘でのデッサンでした。さらに、現在の自宅近くのぶどう園や小屋などに何日も通い、スケッチを行い、西島は遠い昔の記憶と現在の風景を、色あせたセピアや、淡いブルーの色調で描き、その上にもう一つの層として、封印に使うシーリングワックスのイメージに沿って画面いっぱいに、突出したワックスのドットが重なりあった作品に仕上げました。昔懐かしい記憶と共に現実のイメージが交差する透明感あふれる画面。西島の新しい試みを是非ご高覧ください。
ギャルリー東京ユマニテでは3年半ぶりの新作展となります。本展は、300号~150号の大作5点、その他、小品数点の展示となります。

「納屋」 2006 油彩,ワックス,キャンバス
181.8x290.9cm

「記憶の夏」 2006 油彩,ワックス,キャンバス
162.1x193.9cm

● 「詩人たちの肉声を聴く! ラウンドポエトリーリーディング(巡回朗読会)」 2月 開催のお知らせ

「西島直紀展」会期中、展覧会終了後、詩人たちによる朗読会(ラウンドポエトリーリーディング)を開催いたします。 是非、ご参加ください。

時間:毎回18:30 開場 19:00開演(約1時間)
2月16日(金)高柳誠  2月20日(火)鈴木順三郎  2月24日(土)中村恵美  2月27日(火)薦田愛
詳細はこちら http://kgs-tokyo.jp/human/info2006/1112.html

■展覧会概要
展覧会名 西島直紀展 「シーリングワックスと記憶の実」
会期 日時 2007/ 2/ 13 (火) - 3/ 3 (土) 日曜日休廊 10:30-18:30
会場 ギャルリー東京ユマニテ
〒104-0031 東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB1F
※地下鉄銀座線京橋駅6番出口から徒歩1分
問合せ先 ギャルリー東京ユマニテ   tel. 03-3562-1305 fax. 03-3562-1306
(e-mail) humanite@js8.so-net.ne.jp

■西島 直紀 略歴

1951 富山県に生まれる
1974 東京造形大学卒業
主な個展
1976 シロタ画廊(東京)
1986 ,‘88, ‘92, ‘95, ‘98 ギャルリーユマニテ東京(東京)
1995 ‘98 ギャラリーNOW(富山)
2000 盛岡クリスタル画廊(岩手)
2001 ’03, ’04, ‘07 ギャルリー東京ユマニテ(東京)
主なグループ展
1973 「第7回国際青年美術家展」西武百貨店(東京)他
1986 「日本海美術展」富山県立近代美術館
1987 「第3回西武美術館版画大賞展」-優秀賞受賞-
1989 「現代日本版画展」ノースウェストピース美術館(ワシントン)他
1990 「'90富山の美術」富山県立近代美術館(富山)
  「第35回CWAJ版画展」アメリカンクラブ(東京)
1994 「富山国際美術交流展」富山県民会館美術館(富山)
1995 「空間-沈黙の風景- ART SCENE IN TOYAMA」高岡市美術館(富山)
1999 第6回国際コンテンポラリーアートフェスティバル」東京国際フォーラム(東京)
2000 「金と銀展」盛岡クリスタル画廊(岩手)
2004 「版表現-創造的スパイラル」東京造形大学付属横山記念マンズー美術館(東京)
2006 「Works on Paper 西島直紀×近藤昌美」ギャラリー砂翁&トモス(東京)