〈斎藤カオル　SAITO Kaoru〉

1931年神奈川県に生まれ。本名は芳。1948年旧横須賀中学校を卒業し、鶴田吾郎のアトリエに通う。1950年荒井龍男に師事し、「第3回読売アンデパンダン展」に出品。1952年から1968年まで、斎藤西郎の名でモダンアート展に油彩画を出品。1968年からメゾチント銅版画の制作を始め、抽象から具象に転じ、同年「第8回現代日本美術展」入選。1976年「現代日本版画ベルギー展」、「韓国現代国際版画展」に出品。現在まで国内外で個展多数。初期の作風は、漆黒の闇の中に少女像を描くものであったが、後年は『源氏物語』を主題にした銅版画集の制作に挑み、鮮やかな色彩の新たな表現を開拓している。

展示内容：1970年代メゾチント10点

斎藤カオル
「釦三つ」　1975
メゾチント　ap.
26.3×21.4cm

〈落田洋子　OCHIDA Yoko〉

1947年埼玉県浦和市生まれ。1968年武蔵野美術短期大学商業デザイン科卒業。
広告企画の仕事を経て、1976年から油彩画を描き始める。1978年、六本木・青画廊で初個展。1979年銅版画を始める。個展やグループ展などで作品を発表し、単行本や文庫本などでの装幀も多く手掛ける。
1982年『紅茶と海』でライプツィヒ国際図書デザイン展銅賞を受賞。その他「ポストコレクション展」（東京セントラル美術館）、「現代形象展」（ストライプハウス美術館）、「チバ・アートナウ'98」（佐倉市美術館）などに出品。

展示内容：1990年代銅版画4点

落田洋子
「16 Point」　1994
銅版　ed. 77
24.2×24cm

〈須永高広　SUNAGA Takahiro〉

1960年埼玉県生まれ。1985年創形美術学校版画科卒業。
1989年「第57回日本版画協会展」山口源新人賞受賞。1995年文化庁芸術家国内研修員。
1990, 92年中華民国国際版画ビエンナーレ、1998年現代日本版画展（イスラエル）などに出品。
ギャラリー椿、77ギャラリー（東京）、あーとらんどギャラリー（香川）、樹樹画廊（名古屋）等で個展開催。

展示内容：1997年、2000年の孔版3点

須永高広
「往日」　2000
孔版 ed. 15
20.4×50.2cm