池田龍雄(いけだたつお)は1928年佐賀県生まれ。大戦後の50年代初頭から常に前衛的な立場で制作に取り組み、いわゆるルポルタージュ絵画運動の中で注目されました。その後、日本の戦後美術を代表する作家の一人として絵画、オブジェ、パフォーマンスなどを行い、その活動は美術の枠を超え、舞台や映画の仕事にも携わりました。
2010-12年には山梨県立美術館を皮切りに、川崎市立岡本太郎美術館、福岡県立美術館、原爆の図丸木美術館(埼玉県)で大規模な回顧展が開催されました。また近年「具体」や1950年代以降日本の戦後美術が再評価される展覧会が続いていますが、昨年末から今年2月にかけニューヨーク近代美術館MOMAで開催された「東京1955-1970」でも池田の作品が出品され、その時代の美術シーンには欠かすことのできない作家の一人として評価されています。池田は今年85歳になりますが、現在も精力的に制作を続けています。
今回は、近年発表を続けている「場の位相シリーズ」の延長線上にある作品群で、紙やパネルに描かれたドローイングの作品を10数点発表いたします。
当画廊では4年ぶりの新作展になります。この機会に是非ご高覧下さい。
>> 池田龍雄 略歴
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